サービスページが「機能しない」会社に共通するのは、「会社が伝えたい順番で情報を並べているだけ」になっていることです。 読者は「自分の問題が解決するか」という順番で情報を求めます。この順番が合っているかどうかで、問い合わせ率が変わります。 この記事では、読者の意思決定プロセスに沿ったサービスページの設計と、各セクションで書くべき内容を解説します。


サービスページとは何か

サービスページとは、自社が提供するサービス・商品の詳細を説明し、見込み客に「問い合わせる・申し込む・購入する」という行動を促すWebページのことです。LPとの違いは「サイト内に存在するページ」という点です。サイトのナビゲーションからアクセスでき、複数のサービスを持つ場合は各サービスにページが存在します。

サービスページが問い合わせに繋がらない主な原因は2つです。1つは「ページの目的が曖昧になっている」こと。情報を伝えることが目的になり、最終的に「何をしてほしいのか(CTA)」が弱い。もう1つは「サービスの説明だけが続き、読者の視点がない」こと。「弊社のサービスは○○です。特徴は△△です。ご利用の流れは□□です」という羅列では、読者が「それで?自分にとって何がいいの?」という疑問のままページを閉じます。


サービスページの構成:7セクション

成果が出るサービスページの構成を、7つのセクションで整理します。

セクション内容文字数目安
1. ヘッダー(ファーストビュー)誰のためのサービスか・何が解決するかを一言で50〜100字
2. ターゲットの課題読者の悩みを言語化・共感を作る300〜500字
3. サービスの概要何をするサービスか・どんな提供価値があるか400〜600字
4. 特徴・強み競合と何が違うか・なぜここを選ぶべきか400〜600字
5. 実績・事例・お客様の声信頼を裏付ける証拠400〜600字
6. 料金・プラン透明性を出す200〜400字
7. CTA(問い合わせ誘導)次のアクションを示す100〜200字

このセクション順には意味があります。読者は「これは自分のためのサービスか?」→「何をしてもらえるのか?」→「信頼できるのか?」→「いくらか?」→「申し込もう」という順番で意思決定します。この心理プロセスを逆にしたり、飛ばしたりすると、読者が迷います。


各セクションの設計ポイント

セクション1: ヘッダー(ファーストビュー)

LPのFVと同じ設計原則です。「誰のための・何が解決する・どうなれる」の3要素を入れてください。

ヘッダーでよくある失敗は「サービス名を大きく出すだけ」のデザインです。自社のサービス名は訪問者に知られていないことが多い。サービス名より「○○で悩む方のためのLP改善支援」のように、ターゲットと課題を最初に出してください。

セクション2: ターゲットの課題

「こんなことで悩んでいませんか?」のセクションです。読者の困りごとを3〜5項目の箇条書きで並べます。読者が「全部当てはまる」と感じると、続きを読む動機が生まれます。

課題の書き方のコツは「読者が自分の頭の中で使っている言葉で書く」ことです。専門用語より日常語を使い、「あるある」と感じさせる表現にしてください。

セクション3: サービスの概要

「このサービスで何をするのか」「どんな提供価値があるのか」を説明します。機能・特徴を並べるのではなく、「このサービスを使うとどんな状態になれるか」というベネフィットを中心に書いてください。

「サービスの流れ」をステップ図で示すと、読者が「実際にどんな体験をするか」をイメージしやすくなります。「STEP1→STEP2→STEP3」のようなフロー表示は、申し込みのハードルを下げる効果があります。

セクション4: 特徴・強み

「なぜ他社ではなく自社か」を説明するセクションです。3〜5つの特徴を「特徴+理由+読者へのベネフィット」の3点セットで書いてください。

特徴だけを並べるのが最もよくある失敗です。「専任担当制」という特徴は、「専任担当が一貫して担当するため、毎回一から説明し直す手間がなく、担当者がお客様の状況を深く理解した上で改善提案ができます」というベネフィットに変換してください。

セクション5: 実績・事例・お客様の声

サービスの信頼を証明するセクションです。実績数・お客様の声・導入事例を配置します。

お客様の声は顔写真・氏名・会社名・具体的な変化を記載してください。匿名・イラストでは信頼が作れません。事例がない場合は、実績数(「○名以上が利用」など)とサービスの特性から期待できる変化を書き、事例は順次追加する方針で進めてください。

セクション6: 料金・プラン

料金の透明性はサービスページの信頼性に直結します。「料金はお問い合わせください」と書くだけだと、読者は「いくらか分からないから怖い」と感じ離脱します。

完全非公開にする必要がある場合は「○○万円〜」の最低ラインだけでも明示するか、「料金の決まり方」をプロセスで説明してください。「どんな条件でいくらになるか」の目安があれば、読者の不安が軽減されます。

セクション7: CTA

「問い合わせる・相談する・資料をダウンロードする」などの次のアクションを明示するセクションです。ボタン文言は「申し込む」より「30分の無料相談を予約する」のように、クリックした先で何が起きるかを具体的に書いてください。

CTAの直前に「よくある質問」を置くのも有効です。「申し込む前の最後の疑問」を解消することで、離脱を防ぎます。


サービスページの「見直し優先度」チェックリスト

既存のサービスページを改善する場合、以下のチェックを順番に行ってください。

基本構成の確認

  • [ ] ファーストビューで「誰のためのサービスか」が3秒で分かる
  • [ ] 読者の課題・悩みを言語化するセクションがある
  • [ ] 特徴をベネフィットに変換して書いている(機能説明だけになっていない)
  • [ ] お客様の声・実績数などの証拠がある
  • [ ] CTAが複数箇所(最低2箇所)に設置されている

表示・使いやすさの確認

  • [ ] スマートフォンで表示が崩れていない
  • [ ] ページの読み込みが3秒以内
  • [ ] フォームの入力項目が最小限になっている
  • [ ] CTA直前に「次に何が起きるか」の一文がある

このチェックで「×」がついた項目が、最優先で改善すべき箇所です。一度に全部直そうとせず、1項目ずつ対応してください。


サービスページと問い合わせページの連携

サービスページの最終ゴールは「問い合わせフォームへの誘導」ですが、問い合わせページの設計も合わせて確認してください。

問い合わせページでよくある失敗は「フォームの入力項目が多すぎること」です。「会社名・部署・役職・電話番号・FAX・予算・導入時期・ご要望」と並んでいると、読者は入力の途中でやめます。最初の問い合わせは「会社名・氏名・メール・ご要望」の4項目に絞り、詳細は商談でヒアリングする設計にしてください。

また、問い合わせページに到達した後の「送信後の動線」も確認してください。送信後に「お問い合わせありがとうございました。○○日以内にご連絡します」という画面が出ているかどうか。この確認画面がなかったり、内容が薄かったりすると、読者は「本当に送れたのか?」と不安になります。


中小企業のサービスページでよく見るつまずき

1. すべてのサービスを1ページにまとめる

複数サービスを1ページに詰め込むと、読者が「何について読んでいるか」が分からなくなります。サービスごとに1ページずつ作ってください。トップページに「サービス一覧」を置き、各サービスの詳細ページへ誘導する構造が基本です。

2. 会社の説明から始める

「弊社は○年創業で、○人のスタッフが○県を拠点に...」から始まるサービスページは、読者に「自分ごと」と感じさせる前に会社の話をしています。読者が求めているのは「自分の問題が解決するかどうか」です。会社の説明はセクション4・5の信頼形成部分に入れてください。


テマヒマ/平岡の視点

サービスページを見直すときに最初にやるべきことがあります。「実際の訪問者のヒートマップを見ること」です。どのセクションで離脱しているか、どこをクリックしているか。これを見れば「問題のある箇所」が分かります。

「1要素ずつ」の原則で言えば、サービスページの改善も一度に全部変えてはいけません。ヒートマップで離脱が多いセクションを1つ特定し、そこを改善する。結果を確認してから次のセクションへ。この繰り返しがサービスページのCVRを育てます。

「迷わせない」設計の最終チェックは、「第三者(サービスを知らない人)にページを見せて、最後まで読んで何がどんな問題を解決するか説明してもらう」ことです。説明できなければ、伝わっていません。「なんとなく分かった」ではなく「言葉で説明できる」状態が「迷わせないサービスページ」のゴールです。「データと仮説の往復」を続け、読者が迷わない設計を磨いていってください。


よくある質問(FAQ)

質問回答
Q1. サービスページとLPは別に作るべきですか?役割が違います。LPは広告からの流入専用で、1つのCTAに絞った縦長ページです。サービスページはサイト内のページで、SEO・直接流入・サイト内回遊からのアクセスを受け取ります。広告を出すならLPを別途作成することを推奨します。
Q2. サービスページのSEO対策で気をつけることはありますか?サービスページのターゲットキーワードを1〜2個決め、ページタイトル・H1・ページ冒頭に含めてください。また、ページの読み込み速度を3秒以内に保つことも重要です。コンテンツの充実(2,000〜4,000字)が長期的なSEO評価に繋がります。
Q3. 料金を非公開にした方がいいですか?非公開にする場合でも「最低ライン」か「決まり方のプロセス」は開示することをおすすめします。全額非公開だと、問い合わせのハードルが上がり、CVRが低下する傾向があります。
Q4. お客様の声は何件あれば十分ですか?最低3件、推奨は5〜7件です。1件だけでは「たまたま」に見えます。業種・企業規模・課題が異なる複数の声があると、「自分と似た事例がある」と感じる読者が増えます。
Q5. スマートフォンでのサービスページの確認で重要な点は?FVで「誰のためのサービスか」が文字サイズ的に読めるか、CTAボタンが親指でタップしやすい位置にあるか(横幅44px以上推奨)、フォームの入力が片手でできるかを確認してください。
Q6. サービスページのアクセス解析で何を見ればいいですか?GA4で「平均エンゲージメント時間」「スクロール率」「問い合わせページへの遷移率」を確認してください。エンゲージメント時間が短い(30秒以下)なら、FVや課題セクションで離脱が起きています。遷移率が低いなら、CTAの位置や文言の見直しが必要です。

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著者情報

平岡 大輔

株式会社テマヒマ 代表取締役 / マーケGYM主宰

事業会社と支援会社の両方で、20年以上マーケティングの現場を経験。著書『売れるランディングページ改善の法則』など、現場で培った判断基準をもとに発信しています。

20年以上の実務経験 LP100本以上の制作・改善 事業会社・支援会社の両側を経験
平岡大輔

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