縦長LPに決まった正解はありません。ですが、成果が出やすい「型」はあります。 LP100本以上を制作・改善してきた経験から言えば、「読者が迷わない」LP構成には共通した7つのブロック構造があります。 この記事では、各ブロックの役割・書くべき内容・よくある失敗を実務ベースで解説します。


縦長LP構成とは何か

縦長LP構成とは、ランディングページ(LP)をどの順番でどんな内容を並べるかを設計した構造のことです。縦長LPとは、1ページを上から下にスクロールしていくことで情報が提示される形式のWebページです。セールスLPとも呼ばれ、広告からの訪問者を問い合わせ・購入などのコンバージョン(CV)に導くことを目的に設計されます。

縦長LPは「読者と対話する一人のセールスパーソン」に例えられます。訪問者が上からスクロールし、情報を読み進めながら「このサービスは自分に必要か?」を判断していきます。この判断プロセスに沿って情報を並べるのがLP構成の本質です。

構成の順番が崩れると、読者が「情報の順序がおかしい」と感じて迷います。「なぜ今この話をしているのか分からない」という状態が続くと、スクロールを止めて離脱します。「迷わせない」LPとは、読者が疑問を持つ前に、次の疑問への答えが続いている構成のことです。


縦長LPの7ブロック構造

成果が出やすいLPの構成は、7つのブロックで成り立っています。

ブロック名称主な役割
1ファーストビュー(FV)「自分ごと」と感じさせ、続きを読む理由を作る
2問題提起・共感読者の困りごとを言語化し、「分かってもらえた」感を作る
3解決の方向性「こうすれば解決できる」という方向を示す
4解決策の具体(商品・サービス)自社の提供物を紹介し、特徴を伝える
5証拠実績数・事例・お客様の声・第三者証言で信頼を作る
6オファー価格・特典・保証・限定条件を提示する
7CTA(クロージング)申込み・問い合わせへの最後の誘導

この順番に理由があります。読者は「まず自分の問題が解決できるかを確認し、次に提供物を評価し、最後に信頼できるかを判断する」というプロセスで意思決定します。このプロセスに沿った順番が、上記7ブロックです。


各ブロックの詳細

ブロック1: ファーストビュー(FV)

FVは、LPに来た読者が最初に目にするエリアです。スクロールせずに見える範囲がFVです。3秒以内に「これは自分に関係あるか」を判断されます。

FVで伝えるべき3要素:

  1. 誰のためのページか — ターゲット読者を1行で明示する
  2. 何が解決するか — 読者の課題・悩みを具体的に言う
  3. どうなれるか — 申し込み後・購入後の状態(Before/After)

FVに置く要素の定番構成は「メインコピー(大見出し)」「サブコピー(3〜5行の補足)」「CTA(申込みボタン)」「信頼のシグナル(実績数・ロゴなど)」です。

FVで最もよくある失敗: サービス名やロゴを大きく配置して、読者の課題が出てこない。ロゴはデザインとして必要ですが、読者は会社名ではなく「自分の問題が解決するか」で判断します。FVの中心には読者の課題と解決策を置いてください。

ブロック2: 問題提起・共感

「読者がいま抱えている困りごと・不満・失望」を言語化するブロックです。「こんなことで悩んでいませんか?」の形式が典型です。

ポイントは「読者が自分の頭の中にある言葉と同じ言葉で書くこと」です。「LP改善したい」と思っている人に向けて「コンバージョン率最適化の必要性を感じていますか?」と書いても共感されません。「広告費をかけているのにCVが増えない」と書く方が、読者の頭の中の言葉と合います。

困りごとリストは3〜5項目が目安です。箇条書きで、読者の「あるある」が並ぶと、「全部当てはまる!」という感情が生まれ、続きを読む動機になります。

ブロック3: 解決の方向性

「なぜ問題が起きているか」「どうすれば解決できるか」の方向を示すブロックです。自社の商品・サービスを出す前に、「○○という考え方が大事です」「□□することで解決できます」という「解決の方向性」を示します。

このブロックは「専門家としての視点提供」です。ここで読者は「なるほど、この人(会社)はこの問題を深く理解している」という信頼の素地が作られます。解決策を出す前に、問題の本質的な原因を示してください。

ブロック4: 解決策の具体(商品・サービス)

ここで初めて、自社の商品・サービスを紹介します。特徴を伝えるだけでなく、「この特徴がどんなベネフィット(利益)をもたらすか」まで書いてください。

機能・特徴だけを並べるブロック4は失敗します。例えば「専任担当制で対応します」は特徴です。「専任担当が一貫して対応するため、毎回説明し直す手間がなく、担当者がお客様の状況を深く把握した上で改善提案ができます」がベネフィットです。読者が知りたいのは「それが自分にどんな良いことをもたらすか」です。

ブロック5: 証拠

「ブロック4で言ったことは本当か」を証明するブロックです。読者は「素晴らしいと言っているのはあなただけで、本当はそうじゃないのでは?」という疑念を持っています。この疑念を解消するのが証拠ブロックの役割です。

証拠として使える要素:

  • 実績数: 「LP制作実績100本以上」「顧客継続率○%」など
  • お客様の声: 顔写真・氏名・会社名・具体的な変化を記載
  • Before/After事例: 数値改善の実例
  • 第三者証言: メディア掲載・受賞・有名企業の導入実績
  • 代表・スタッフの顔と経歴: 人が信頼を作る

お客様の声は「顔写真なし・匿名・イラスト」では信頼が作れません。実名・顔写真があり、「具体的に何がどう変わったか」が書かれているお客様の声が最も効きます。

ブロック6: オファー

「申し込むと具体的に何が得られるか」を示すブロックです。価格・特典・保証・納期・対象条件などを明示します。

オファー設計で最もよくある失敗は「ハードルが高すぎること」です。「いきなり契約」「高額からのみ開始」では、検討段階の読者が離脱します。ハードルを段階化してください。「無料診断 → 有料提案 → 契約」「資料DL → 無料相談 → 見積もり」のように、最初のオファーをできるだけ低ハードルにすることで、CVRが上がります。

オファーブロックで「保証」を入れることも検討してください。「成果が出なければ返金」「30日間無料サポート」など、リスクを下げる要素があると、読者の「失敗したらどうしよう」という不安が軽減します。BtoBの商材では「お試し期間」や「スモールスタートプラン」の提示も有効です。申し込みの心理的ハードルを下げる要素を1つでも入れると、CVRに影響します。

ブロック7: CTA(クロージング)

LPの最後に置く申込み・問い合わせの誘導ブロックです。「迷っている読者の背中を最後に押す」役割です。

CTA直前に1〜2文の「プッシュ文」を置いてください。「今日から改善を始めたい方はこちら」「まずは30分、無料で話を聞かせてください」のように、CTAボタンを押した先で何が起きるかを一言で補足します。CTAボタン単体より、この一言があるだけでクリック率が上がります。


7ブロックの応用:商材別の調整

商材の特性によって、7ブロックの厚みと省略すべきブロックが変わります。

商材の特性推奨される調整
低単価・衝動買い商材ブロック2〜3を簡略化、FVとCTAを厚く
高額・検討期間が長い商材ブロック5(証拠)とブロック4(具体)を厚く
BtoB・法人向けブロック5に導入企業・事例を多め、ブロック6は段階化
初めて問い合わせる人向けブロック2の共感を厚め、ブロック6のハードルを下げる

すべてのブロックを同じ厚みで書く必要はありません。読者が一番迷うポイントを厚く書き、迷わないポイントは薄くする。これが「迷わせないLP構成」の調整原則です。


中小企業がよく見る5つの失敗

1. ブロックの順番を変える

「証拠(実績・お客様の声)を最初に出したい」という考えで、FVの直後に実績を並べるLPがあります。ですが、読者はまだ「このサービスは自分のためのものか」を判断していない段階です。自分に関係があると分かる前に実績を見ても、頭に入りません。順番は変えないでください。

2. ブロック4で機能だけを書く

「○○機能があります」「○○に対応しています」の羅列は読まれません。機能をベネフィットに変換する作業をブロック4で徹底してください。「機能→だからこそ読者にとってこうなる」の流れで書いてください。

3. CTAが1箇所だけ

CTAはFV・本文途中(オファー直後)・クロージングの3〜4箇所に置いてください。「読み終わった後でないと申し込めない」設計では、途中で申し込もうと思った読者を取りこぼします。

4. お客様の声が匿名・短文

「名前非公開・性別・30代」のような匿名の声は、作られた感があり信頼されません。実名・顔写真・具体的な変化の記述がある声を最低3件用意してください。

5. スマートフォン表示を確認していない

LPのデザインをPCで作り、スマートフォンで確認しないまま公開するケースがあります。広告流入の7〜8割はスマートフォンです。スマートフォンでの文字サイズ・CTA位置・フォームの入力しやすさを必ず確認してから公開してください。


テマヒマ/平岡の視点

LP構成の相談で最もよく見る失敗は「作った人が伝えたいことを伝えたい順番で書いている」ことです。LP制作者やサービス提供者の都合で情報が並んでいると、読者の頭の中の「疑問の順番」とズレます。

「読者は今何を疑問に思っているか」を先に考えてください。FVで「これは自分のためのページだ」と感じた読者は、次に「本当に自分の問題を解決してくれるのか」と思います。その疑問に答えるのがブロック2です。解決できると分かったら「どんな方法で?」と思います。それがブロック3・4です。「でも本当に効果があるの?」がブロック5の疑問、「いくらかかるの?どんな条件?」がブロック6の疑問、「申し込みはどこから?」がブロック7の疑問です。

「LP100本」を扱ってきた経験で言えば、「7ブロックの順番を守り、各ブロックで読者の疑問に答えている」だけで、CVRは安定して出ます。デザインや写真の質より、この構造の論理的な正しさの方が成果に影響します。「1要素ずつ」の原則で言えば、まず構成の論理を正すことが先決です。構成が正しくない状態でデザインを磨いても、成果は変わりません。

「データと仮説の往復」では、ヒートマップでどのブロックで離脱が起きているかを確認してください。離脱が多いブロックは「読者の疑問に答えきれていない箇所」です。そこを厚くする、または書き方を変える。この繰り返しがLPのCVRを育てていきます。

7ブロック構造は「型」です。型を守ることで、センスや経験がなくても一定の成果が出るLPを作れます。型を覚えたら、次は「この商材ではどのブロックを厚くするか」という判断を磨いてください。型を守りながら商材に合わせて最適化する。これがLP設計の習熟の正しい道筋です。まずは7ブロックの型を一度完全に実践してみてください。


よくある質問(FAQ)

質問回答
Q1. 7ブロック全部が必要ですか?すべて必要ですが、厚みは商材によって変わります。低単価商材はブロック2〜3を薄くしても大丈夫です。全部なくすのは危険で、最低限すべてのブロックが存在している状態を保ってください。
Q2. CTAボタンは何箇所に置くべきですか?FV直下・ブロック5(証拠)の後・ブロック7(クロージング)の3箇所が最低ラインです。スクロール距離が長いLPでは、途中にもう1〜2箇所追加してください。CTAが少ないと、申し込もうと思った瞬間に迷わせます。
Q3. LPの適切な文字数・長さはどのくらいですか?商材の検討プロセスの長さによります。低単価・即決商材は2,000〜4,000字程度。高額・BtoB・検討期間が長い商材は5,000〜10,000字が目安です。「長いと読まれない」という考えで短くしすぎると、疑念が解消されないまま読者が離脱します。
Q4. FVのメインコピーはどう書けばいいですか?「誰のための・何が解決する・どうなれる」の3要素を10〜20字で凝縮します。「LP改善で悩むマーケ担当者へ。CVRが上がる改善の優先順位を診断します。」のように、ターゲット・課題・解決を1文に入れてください。
Q5. お客様の声が集まらない場合、どうすればいいですか?既存顧客にお願いして取得してください。「顔写真・実名・具体的な変化の内容」を書いてもらうことを依頼時に伝えると、使える内容が得やすくなります。まだ実績がない場合、顔写真なしでも「業種・企業規模・悩み・変化」の4点が入っていれば一定の信頼を作れます。
Q6. LP全体のリライトと部分修正、どちらを優先すべきですか?部分修正を優先してください。全体リライトは「今うまく機能している要素」まで変えるリスクがあります。LP100本以上の改善経験から言えば、全体リライトでCVRが下がったケースは多くあります。1ブロックずつ仮説検証しながら修正するのが安全です。

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著者情報

平岡 大輔

株式会社テマヒマ 代表取締役 / マーケGYM主宰

事業会社と支援会社の両方で、20年以上マーケティングの現場を経験。著書『売れるランディングページ改善の法則』など、現場で培った判断基準をもとに発信しています。

20年以上の実務経験 LP100本以上の制作・改善 事業会社・支援会社の両側を経験
平岡大輔

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