「会社概要ページなんて誰も見ていない」と思っていませんか。実際は違います。 検討フェーズの見込み客は、サービスに興味を持った後、必ず「どんな会社か・誰がやっているか」を確認します。 この記事では、見込み客が「安心して問い合わせできる」と感じる会社情報・代表挨拶ページの設計を解説します。


会社情報・代表挨拶ページとは何か

会社情報(会社概要)ページとは、企業の基本情報(社名・代表者名・所在地・設立年・事業内容など)を掲載するWebページです。代表挨拶ページは、代表者や創業者が自社の考え方・姿勢・ビジョンを発信するページです。

多くの中小企業のサイトでは、会社情報ページは「法定記載事項を並べただけ」で終わっています。代表挨拶ページは存在しないか、「設立以来お客様に寄り添って参りました」という定型文だけになっています。このような会社情報ページは、信頼形成に何も寄与していません。

検討フェーズの見込み客が会社概要ページで確認していることは3つです。「この会社は実在するか(詐欺ではないか)」「誰がどんな経緯で何をしている会社か」「自分が信頼できる会社か」。この3つの疑問に答えるページが、信頼を作る会社情報ページです。


会社情報ページに入れるべき要素

会社情報ページに必ず入れるべき要素を整理します。

要素必要度信頼への影響
会社名・代表者名◎ 必須個人責任が見える
所在地・地図◎ 必須実在を証明する
電話番号◎ 必須連絡可能性を示す
設立年・事業内容◎ 必須会社の基本プロフィール
代表者の写真○ 強く推奨顔が見えると信頼感が増す
事業実績・取引先○ 強く推奨実績の裏付け
プライバシーポリシー◎ 必須(リンク)個人情報の取扱いを明示
特定商取引法に基づく表記◎ 必須(EC・有料サービスの場合)法的な信頼性

「電話番号を掲載したくない」という相談を受けることがあります。ですが、連絡先が明示されていないサイトは「怪しいサイト」と見なされるリスクがあります。固定電話がない場合は、050番号(IP電話)やビジネス用携帯番号でも掲載することをおすすめします。

代表者の顔写真は、中小企業のサイトでは最も信頼度に影響する要素の1つです。顔が見えないと「誰がやっているか分からない」という不安が残ります。スーツでなくてもいいです。清潔感があり、自然な表情が伝わる写真を用意してください。


会社情報ページの「実績・沿革」セクション

会社概要ページに沿革を入れる場合、「設立した年→何年に事務所移転→何年に社員が増えた」という並列の年表は信頼形成にほとんど寄与しません。沿革に入れるべきは「会社の成長のマイルストーン」です。

信頼につながる沿革の例:

  • 〇〇年: LP100本の制作実績を達成
  • 〇〇年: 顧客継続率90%を達成
  • 〇〇年: ○○業界特化のコンサルティングに転換
  • 〇〇年: ○○誌にマーケティングの専門家として掲載

「いつ何をした」より「いつ何を達成したか」の視点で書いてください。「お客様に選ばれ続けている証拠」が沿革に入っていると、読者の信頼度が上がります。

実績を数字で表現することも重要です。「多くのお客様にご利用いただいています」より「累計300社以上にご利用いただいています」の方が信頼を作ります。数字があいまいな表現は使わず、具体的な数字を入れてください。実績数が少ない場合は、期間(「2年で○社」)や特定領域での実績(「LP改善分野で〇社」)で補うことができます。


代表挨拶ページの設計

代表挨拶ページは「信頼を作る最大の武器」です。中小企業がサービスを選ばれる理由の多くは「この人に頼みたい」という感情です。会社情報の数字より、代表の言葉の方が信頼を作ります。

代表挨拶ページで書くべき内容を整理します。

セクション内容文字数目安
代表プロフィール名前・経歴・専門分野200〜300字
この仕事を始めたきっかけなぜ今のビジネスをしているか300〜500字
大切にしていること・信念仕事上の価値観・顧客への姿勢300〜400字
こんなお客様と仕事がしたいターゲットへのメッセージ200〜300字
最後の一言読んだ人への言葉・連絡を促す一文100〜200字

代表挨拶で最も重要なのは「なぜこの仕事を始めたか」の話です。起業の動機・原体験・解決したかった問題。これが読者に「この人はこの領域に本気で取り組んでいる」という信頼の根拠になります。

代表挨拶ページでやってはいけないことが2つあります。1つは「きれいにまとめすぎること」。経営者として完璧に見せようとして整えすぎた文章は、読み手に「作られた感」が伝わります。失敗・葛藤・迷った経験を少し入れることで、人間味が出ます。もう1つは「長すぎて最後まで読まれない」こと。1,500〜2,000字を目安に、読み切れる長さにしてください。


SEO観点:会社情報ページへのGoogleの評価

Googleは「EEAT(経験・専門性・権威性・信頼性)」を評価指標に持っています。特に「特定のお金や健康に関わる分野」ではEEAT評価が重要ですが、一般的なBtoB・サービス業でもこの観点は適用されます。

会社情報・代表挨拶ページがEEATに貢献する要素は以下です。

  • 経験(Experience): 「LP100本以上の実績」「業界15年のキャリア」など実績の記述
  • 専門性(Expertise): 代表者の資格・著作・登壇経歴など
  • 権威性(Authoritativeness): メディア掲載・受賞・著名クライアントの実績
  • 信頼性(Trustworthiness): 実名・住所・電話番号・プライバシーポリシーの完備

これらの要素をページ内に記載することが、Googleからの評価にも、読者からの信頼形成にも寄与します。「SEO対策」と「信頼設計」は、この観点では同じ方向を向いています。

また、構造化データ(Organization schema)を会社情報ページに実装すると、Googleがナレッジグラフ(検索結果右側の情報ボックス)に自社情報を表示することがあります。会社名・住所・電話番号・SNSリンクをJSON-LDで記述してください。


中小企業がよく見るつまずき

1. 代表の写真がない

会社情報ページに代表者の写真がない場合、「誰がやっているか分からない」という不安が残ります。検討フェーズの見込み客は必ず「この人に任せられるか」を判断しています。写真1枚の有無で、問い合わせ率に影響が出るケースは多くあります。

2. 所在地が「非公開」になっている

自宅住所の公開を避けたい場合、バーチャルオフィス・シェアオフィスの住所を登録することをおすすめします。「所在地:非公開」は実在を疑われるリスクがあります。

3. プライバシーポリシーが古い・内容が薄い

問い合わせフォームで個人情報を受け取っている場合、プライバシーポリシーは法的義務です。「弊社のプライバシーポリシーにつきましては、適切に管理しております」のような1行で終わっているページは不十分です。個人情報保護法に沿った記載を整えてください。


テマヒマ/平岡の視点

会社概要ページと代表挨拶ページを「どうせ誰も見ない」と思って放置している経営者は多い。ですが、私が実際に問い合わせをする立場になるとき、必ず代表者の顔と考え方を確認します。高単価・長期のサービスほど、「この人に任せていいか」の確認作業は入念になります。

「迷わせない」の原則で言えば、見込み客が「この人に問い合わせて大丈夫か」と迷っている間に離脱します。代表挨拶ページで「この人はこんな考え方で、こういう経緯でこの仕事をしている」が伝わっていれば、「大丈夫そうだ」という判断を後押しできます。

LP100本以上を扱ってきた経験で言えば、「LP自体の改善より、会社情報・代表挨拶ページの整備の方がCVRへの影響が大きかった」ケースがあります。特にBtoB・高単価サービスでは、LPの前に「この会社は信頼できるか」の確認がファネルに存在します。ここが弱いと、どれだけLPを磨いても問い合わせが来ません。

「データと仮説の往復」として、GA4でサービスページから会社情報ページへの導線と、その後の問い合わせ率を確認してみてください。会社情報ページの整備が、意外に成果の鍵になっていることに気づくケースがあります。

会社情報・代表挨拶ページは「一度作れば当分更新しなくていい」ものではありません。実績が増えたとき、考え方が深まったとき、サービスが変わったとき。その都度更新してください。最終更新日が古いページは「活動していない会社」に見えます。年に1回は全体を見直し、「今の自社を正確に伝えているか」を確認する習慣を持ってください。会社情報ページは、サービスページ・LPと同等に「現役で機能しているページ」として扱ってください。


よくある質問(FAQ)

質問回答
Q1. 代表挨拶と会社概要は別ページにすべきですか?会社規模や発信量によります。代表挨拶が1,000字以上書けるなら別ページを推奨します。短い場合は会社概要ページ内に組み込む形で問題ありません。
Q2. 設立したばかりで実績がない場合、何を書けばいいですか?代表者の個人実績・経歴・業界経験年数を会社実績の代わりに記載してください。「会社は設立したばかりですが、代表は業界10年の経験があります」という文脈は信頼を作ります。
Q3. 代表挨拶はどのくらいの頻度で更新すべきですか?年1回を目安に見直してください。実績が増えた・考え方が深まった・サービスが変わった場合は都度更新してください。内容が古いと「活動していない会社」に見えます。
Q4. プロフィール写真はどのくらいの品質が必要ですか?スマートフォンで撮影した写真でも問題ありません。重要なのは「顔がはっきり見える」「清潔感がある」「自然な表情」の3点です。過度に修整した写真は逆に不自然に見えます。
Q5. LinkedInやSNSへのリンクを会社情報に載せるべきですか?積極的に発信しているSNSはリンクを入れてください。特にLinkedInは信頼性の裏付けになります。ただし、更新が止まっているSNSのリンクは逆効果になるため、載せるなら継続運用が前提です。
Q6. 代表挨拶を書くのが苦手です。どうすればいいですか?まず「なぜこの仕事を始めたか」を口語で話して録音・文字起こしする方法が有効です。話した言葉は自然な表現になります。それを整える形で代表挨拶を作ると、「作られた感」が少ない文章になります。
Q7. 採用ページと会社概要ページを兼用してもいいですか?目的が違うため、分けることを推奨します。採用ページは「候補者が自社に入りたくなる情報」が必要です。会社概要は「顧客が信頼できると感じる情報」が中心です。兼用すると双方が中途半端になるリスクがあります。

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著者情報

平岡 大輔

株式会社テマヒマ 代表取締役 / マーケGYM主宰

事業会社と支援会社の両方で、20年以上マーケティングの現場を経験。著書『売れるランディングページ改善の法則』など、現場で培った判断基準をもとに発信しています。

20年以上の実務経験 LP100本以上の制作・改善 事業会社・支援会社の両側を経験
平岡大輔

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